50人で時間無制限ビデオ通話!?FB社「Messenger Rooms」発表
- 2020/4/26
- 経済・ビジネス

未だかつてないウィルスの危機として、世界中で人々に影響を与え続けている新型コロナウィルス。
各国政府は対策として、自宅での自粛要請やリモートワークを指示したため、家族以外の人々とコミュニケーションをとることは困難になりました。
しかし、Zoomが瞬く間に世界へ広まり、物理的に直接会って話すことはできなくとも、オンライン上で顔の見えるミーティングができるようになりました。
しかし、早くも「オンライン疲れ」を感じる人がみられるようになり、人々の間で何らかの変化が求められるようになってきたのも事実です。
そのような中、現地時間の2020年4月24日にFacebook社が新たなサービスを発表しました。それが、「Messenger Rooms」です。
そこで今回は、マークザッカーバーグ氏が満を持して発表した、Messenger Roomsとは一体何なのか見ていきたいと思います。
Messengerとは
Messengerをベースとした機能であるMessenger Roomsですが、そもそもMeessengerを知らない方もいらっしゃるかと思います。
App StoreとGoogle Playの両方で取り扱われており、もちろんインストールおよび使用に関しては無料です。
Messengerとは、Facebookユーザー同士で連絡を取り合えるアプリケーションです。一対一のチャットだけではなく、LINEのようにグループを作ることも可能です。Facebook上では友達ではない相手とも連絡が取れることも特徴の一つです。
更に、作成したグループ内では最大50人と無料で通話可能なところも大きなポイントだと言えます。通話では、最大6人がお互いに顔が見える状態で通話できることもポイントです。
位置情報の共有やボイスメッセージを送ることもできるので、ほとんどLINEと変わらない機能に加えて、大人数でのグループ電話ができるサービスだと思っていただければ理解しやすいと思います。
Messenger Rooms とは
では、本題となるMessenger Roomsを見ていきましょう。実は基本的な機能は、Messengerとは変わりません。では、どのような点が新しいのか、その機能を中心に見ていきましょう。
―機能
Messenger RoomsはMessengerを土台としたサービスになります。なので、最大50にんでの通話が可能な点は変わりません。
しかし、その始め方に大きな違いがあります。Messengerでは、複数人でのビデオ通話をするために、グループを作る必要がありました。そして、その作成したグループの限られたメンバーの中で通話をするのです。
ですが、Messenger Roomsでは、ホストとなる人がRoomを作成し、そのRoomをシェアするだけでビデオ通信を始められるのです。
ホスト以外の人は、FacebookのタイムラインやInstagramのダイレクトメッセージ、日本では有名ではありませんがWhatsApp、URLなどのリンクから参加できます。
もちろん、誰にでも見えるという訳ではなく、ホストが公開範囲や参加者を限定したり、特定の人間だけ招待したりすることが可能となっています。
参加者はFacebookのアカウントを持つ必要やわざわざログインすることなく、Roomに入れます。特別なインストールなども不要だそうです。
更に、Messengerでは6人までに限定されていた顔を映しながらのビデオ通話も、Messenger Roomsなら50人で同時に行えます。
驚くのはまだ早く、これらのサービスが時間無制限で無料なのです。無料版では、40分という制限のあるZoomに対抗しているのか、かなり強気に出ています。だからと言って、Roomの中に広告を設置することもないそうです。
―セキュリティ
Meseengerではグループ内の人間しか参加できなかったものの、この度のサービスではよりオープンな使用になるため、セキュリティの面に関して心配されていることも事実でしょう。
Facebook社はMessenger Roomsにおけるセキュリティの面に関して、多くの人数が参加できる仕様であるため、隙のない完全なる暗号化の提供はかなり難しいことであるとしながらも、ハッキング対策や不正な侵入を防ぐための取り組みを積極的に行うとしています。
上で述べたように、ホスト側からRoomをロックして招待者限定の通話にしたり、特定の参加者を強制的に退出させたり、参加者はホストの意向に関係なく自由に退出できたりするなど、安全面ではかなりの配慮がされているといえます。
―発案において
マークザッカーバーグ氏は、Messenger Roomsは様々な場合に応じて、リンクをシェアするだけで簡単に顔を合わながら通話ができることに重点を置いたといいます。
更に、同氏は、常日頃から自身がオフィスで多くのミーティングに出席してばかりで忙しい状況に頭痛がすることを前置きに、今世界でZoom疲れといわれている状況を、常にオンラインになっているせいではなく、常に「ミーティングをしている」ためであるとしました。
そのうえで、同僚が自分のオフィスにふらっと立ち寄って、息抜きになるようなことをしてくれると嬉しいのと同じように、このMessenger Roomsも気軽に直感でRoomを作成して、たまたま見ている人がふらっと参加できるようなものになるだろうと述べています。
確かに、今ビデオ通話といわれれば、ビジネスシーンばかり思いつきますが、当然我々の生活でのコミュニケーションはミーティングだけでのモノではなく、ちょっとした会話や遊びでも大切にされるべきものなはずです。
Meesenger Roomsは、そうした心の余裕を生むようなコミュニケーションのツールにもなるでしょう。
Messsenger Roomsは、現在一部の地域でのみ使用可能となっており、後々全世界へ広げていくとのことです。
そのほかの発表
今回の発表では、Meesenger Rooms だけではなく、Facebook社の他のサービスにおける新たな取り組みについても言及がありました。
その中でも、我々日本人になじみの深い部分だけピックアップしてご紹介したいと思います。
Facebookでは、他のユーザーと一緒にライブができる機能を再度実装するとしました。加えて、ライブ配信を外やwifiなどの環境がない中でも聞けるように、音声だけ聞こえるように制限することも可能になるとしました。
配信中には、非利益団体への支援金を送れるボタンの設置ができるようにもなったそうです。
ライブ配信では、Google Play限定ですが、自身のスマートフォンからゲームアプリのストリーム配信が行えるゲーミングアプリの存在も発表しています。
更に、オンライン限定イベント作成機能も追加し、クリエイターやアーティストなどのサポートとして、有料のオンラインイベントを開催できるようにすることを発表しました。
クリエイターには、有料で購入できるStarsを送ることで、応援ができるようなシステムも明らかにしています。
ーInstagram
Instagramに関して同時に発表していることとして、パソコンからインスタライブの視聴が可能になったことや、インスタライブをIGTVに24時間限定で張り付けておけることを挙げています。
まとめ
まだ日本では使うことができません(2020年4月27日現在)が、合えない友達や同僚など大人数で顔合わせを気軽にできるMessenger Roomsには期待が高まります。
少しでも早くの状況改善を願うばかりですが、今は少し我慢して、オンライン上で楽しくコミュニケーションを取っていきましょう。