先制的防御でがんを早期退治 「樹状細胞」を活用したがん治療
- 2017/7/6
- ライフスタイル

免疫の司令塔、「樹状細胞」でがんを早期退治
「樹状細胞」とは血液中に含まれる白血球細胞の一つです
ラルフ・スタインマン博士が1973年に発見し、2011年のノーベル賞生理・学医学賞を受賞しました。
樹状細胞の大きな特徴は免疫システムの「司令塔」ということです。
樹状細胞自ら、体内の異物やがん細胞に攻撃することはできません。
がん細胞を取り込むことによって、その特徴を覚え、攻撃部隊である免疫細胞にがんだけを狙って攻撃させることができます。
この性質を使えば、以下のようなことができます。
自分の体内から取り出した樹状細胞を強化・増殖させて特定のがんの特徴を覚えさせます。
それを体内に戻すことによって、免疫細胞が特定のがん細胞を狙い撃ちししてくれる状況にするわけです。
現在は保険適用外で治療も高額であるため、「抗がん剤の副作用が辛い」「再発が不安」といったすでにがんを患った方への治療として行われているようです。
将来的に安価で治療を受けることができれば、がんに対しての先制的防御法「がんワクチン」として世の中に浸透していくかもしれません。
富裕層の中でも行われている病気に対する先制的防御
代表的な例が、ハリウッド女優のアンジェリーナ・ジョリーさんの両乳房切除です。
彼女は乳がんのリスクを高める遺伝子変異が見つかったため、両乳房切除という決断をしました。がんに対しての予防措置をとったわけですね。
現在の日本において、3人に1人ががんで亡くなっていると言われています。
早期発見することができれば完治するなどとも耳にしますが、やはり【ならない】に勝ることはありません。
予防に勝る防御はないという考えが実現できる技術が出てきたわけですから、従来の考え方を変えていく必要がありそうです。